消火設備

消火設備は近年の災害などを例に挙げても、施設だけにとどまらず、個人住宅などでも必要になってきています。一般の住宅については消火器設置義務はありませんが、初期消火の成功率を大幅に上げることが可能です。
下記で紹介する消火設備は、建物の大きさや用途にあわせて設置することが可能です。

消火器

火災を早期発見して素早く消火器を使って初期消火をした場合、大事に至らず消火に成功したケースが75%にのぼります。早期発見、初期消火が決め手です。
消火器にも寿命があります。耐用年数は8年です。

syoka_img001 syoka_img003  syoka_img002syoka_img004

粉末消火器、強化液消火器、大型車載式消火器、機械泡消火器、化学泡消火器、移動式消火設備、二酸化炭素消火器、住宅専用消火器、パクージ型消火設備、自動消火システム

各種消火器格納箱

 

屋内消火栓設備

屋内消火栓設備は人が操作することによって火災を消火する設備であり、水源、加圧送水装置(消火ポンプ)、起動装置、屋内消火栓(開閉弁、ホース、ノズル等)、配管・弁類及び非常電源等から構成されています。
屋内消火栓の種類には、放水圧力、放水量及び操作性によって1号消火栓、易操作性1号消火栓及び2号消火栓に区分され、設置する防火対象物及び水平距離が定められています。
付属のホースは10年間の設置後は3年ごとに耐圧点検を行うことが義務付けられており、不備があればホースを取り替える必要があります。

shoka1_img001_01

連結送水管の設置とメンテナンス

放水試験

shoka1_img002高層ビル等に設置される連結送水管は、火災の際、消防隊が使用する設備です。

いざという時に、支障なく消火活動が出来るように、配管の誤接続・漏水・バルブの ゆるみ・離脱・損傷等がないように、確実な事前チェックが義務付けられています。

消防法

消防用設備を設置した関係者は設置工事完了後、所定の試験を行ない、その結果を消防用設備等設置届出書に添えて消防署長に届出なければなりません。(消防法施行規則第31条3関係)
連結送水管や連結散水設備は、ポンプ自動車による性能試験が義務付けられています。

スプリンクラー設備

スプリンクラー設備は、防火対象物の天井又は屋根下部分に配置されたスプリンクラーヘッドにより、火災感知から放水までを自動的に行う消火設備で、最も広く採用されている消火システムです。
主な機能は建屋内にある個体可燃物の火災検知と消火です。また、可燃性液体火災の燃焼抑制や延焼防止などにも用いられます。
スプリンクラー設備の構成は、水源、加圧送水装置(消火ポンプ)、自動警報装置(流水検知装置、表示装置、警報装置等)、スプリンクラーヘッド、送水口、配管・弁類及び非常電源等から構成されています。

スプリンクラー設備には、使用するスプリンクラーヘッドや配管方式等によって色々な設備形態があります。

shoka1_img003

グループホームスプリンクラー

shoka1_img001通常時はスプリンクラー配管に水が入っていないため、水漏れの心配がなく、火災時の熱によりコンシールド部が作動するとスプリンクラー配管が充水され散水します。

スプリンクラー配管を末端給水栓に接続する必要がないので配管施工が容易なのが特徴です。

 

グループホームなどに関する政省令

総務省消防庁より平成19年6月に消防法施行令および施行規則を改正する政省令が公布されました。
これにより、平成21年4月より自力避難困難な人が入所する社会福祉施設に対し消防用設備などの設置基準が強化され、275m2以上の防火対象物にはスプリンクラー設備の設置が必要となりました。

  • 新規施設…平成21年4月1日より施行
  • 既存施設…平成24年3月31日(消火器に関しては平成22年4月1日)まで猶予期間